・機微なデータを物理的に守るための、データ解析室の入退室の徹底管理
・配布・期間の設定などカギの運用がスムーズに
・入退室ログの徹底管理が可能に
神戸大学の数理・データサイエンスセンターは「教育部門」「研究部門」「連携部門」と、3つの部門で成り立っている組織です。ビックデータやAIなどを用いて、国内外のデータイノベーション推進を目的に活動しています。そのため大学内にとどまらず、様々な企業や自治体と協力・連携をして共同研究を行うことがあります。
数理・データサイエンスセンターでは、データサイエンスという名の通り、主にデータを活用して研究をしています。また、人材育成目的で、主に研究室に配属される前の学部1~3年次生を対象として、企業様との共同研究の中でデータサイエンスを学ばせる、神戸データサイエンス操練所というプロジェクトを実施しています。その中で共同研究先からお預かりする機微なデータを、よりセキュアに管理したい・セキュリティマネジメントのレベルを向上させたいという思いから、神戸データサイエンス操練所で行うデータ解析業務に対し、ISMS(*1)認証を取得することにしました。
(*1) ISMS…情報セキュリティマネジメントシステム。組織における情報資産のセキュリティを管理するための枠組みのこと
ISMS認証には入退室のログ管理が必要になります。このログ管理は組織が必要と決めた方法で管理をすれば良いのですが、共同研究先の機微なデータを扱うという性質上、「データ解析室にはスマートフォンを持ち込ませないで欲しい」というような要望をいただく可能性があります。
たとえばスマートフォンで何気ない写真を撮ったら、その中に流出してはいけないデータが写っていた。そういったことを懸念された場合、スマートフォンの持ち込みができなくなる可能性が今後あります。そういった際対応できるような運用にしたいと思っていました。そのようなことから、カギの運用がスムーズに行えることや入退室のログが取れるということ自体は前提として、スマートフォン以外で解施錠ができるようなスマートロックを探していました。
実際に製品を探していた時、リモコンのような専用のカギや、ICカードなどで入退室ができる製品は複数存在しました。しかし、スマートフォン以外のカギの登録が少数しかできない製品や、スマートフォン以外で解施錠を行った場合には自動ではログ取得ができない製品など、運用面で不便が生じる製品がほとんどでした。
そんな中、条件を満たしてくれるのがbitlock PROでした。
製品が届いて設置をするにあたり、設置に用いるスマートフォンアプリ内の誘導は非常に丁寧でわかりやすく、自分一人でも設置が可能そうなものでした。
さらに、実際に設置する際には、Web会議でBitkeyの担当者の方からサポートを受けながら設置を行う形となっており、その際に「サポートが手厚いな」という印象を受けました。
また、スマートフォンアプリだけでなく管理画面もわかりやすく、マニュアルが丁寧なのもあり、設置後の設定についてもスムーズに行うことが可能でした。
bitlock PROを導入したことも含め、セキュアなデータ解析室を作ったことが評価され、ISMS認証を取得することができました。実際に使用している上でも、カギ・ユーザの管理、入退室ログの管理の両方において、こちらが必要な機能は充足しているため、非常に満足しています。
唯一気になっていた点として、予備電池の搭載など、他の製品では存在する電池切れに対する対策が行われていなかったため、電池切れで部屋に入れなくなるということが発生してしまうのではないかと心配していました。
しかし電池残量が少なくなってきた時にメールで通知をしていただける機能や、なにかエラーがあった際に検知する仕組みが直近のアップデートで追加されたということをお聞きしました。また、設置や設定のタイミングで実際に手厚いサポートを受けたのもあり、「何かあったとしても丁寧にサポートしていただけるだろう」と思っているので、安心して利用できています。
数理・データサイエンスセンターや別の研究室でも使っていて、機能追加・機能改善のスピードが速いということに驚いています。
例えば、導入した頃はモバイルSuicaに対応していなかったのですが、すぐにモバイルSuicaに対応したアップデートが行われたり、電池残量の低下を検知する機能のアップデートが行われたり、利用者の需要に合わせて速いサイクルで機能改善・追加をしていただいている印象です。
最近では追加のオプションとして、顔認証でもカギの解錠が可能になったと伺いました。この機能があれば、ICカードを利用する際に存在する、紛失・盗難のリスクへの対応が可能となるため、魅力的な機能ではないかと期待しています。